ryusoul

最近のホテルの不祥事なんかを見ると思い出すガキの頃の出来事。

当時は景気も良くて、月一ぐらいの頻度で家族で通うステーキ屋があった。
ある日、いつものように食事していると、いつものように給仕長が
挨拶に来て「お味はいかがでしょうか?」と聞いた。
オヤジとかは普通に返してたんだけど、俺はボソッと
「いつもよりちょっとかたいかも」って言っちゃったんだよね。
そしたらいつも笑顔の給仕長の顔からすっと表情が消えて、
「ちょっと失礼します」というと、テーブルの上の俺が食べてる
ステーキを一切れ食べちゃった。
そして、びっくりして固まってる俺ら家族に
「そのままもうしばらくお待ちいただけますか?」と言って
足早に厨房に入っていた。

よく分からないまま、なんか怒られる展開かな~とかびくびくしてたら
給仕長がシェフを連れて戻ってきて
「申し訳ありませんでした。確認したところ本来冷凍庫で4週間
 熟成させた肉をお客様にお出ししなければいけないのですが
 厨房の手違いで、昨日入荷した新しいものを提供してしまいました。
 ただ今、熟成させたものを調理しておりますので、出来上がるまで
 お待ちいただけますか?」
と頭を下げられて、フルーツやジュースを持ってきてくれた。

その間も給仕長は各テーブルまわって頭を下げて、
「本日の御代は結構です、またこれを使ってまたお越しください」
と一人1万円ぐらいのコース用の食事券手渡してた。
うちも帰り際、食事券いただいた上に、俺だけは次から
デザートがついてくるようになったw

正~直、自分も含めて店内の客は誰も肉の違いなんて
分からなかったと思う。
なにより、ガキの一言を真摯に受け止めて確認する姿に
衝撃を受けた。

今、ぜんぜん分野の違うものづくり系の仕事してるけど
変に妥協できない姿勢はこの辺が結構影響してると思うw

ちなみに、お店のほうは数年後、オーナーが代替わりして
コスト削減に舵を切ったとたん、給仕長をはじめ
主だったスタッフさんがみんな退職されて
安物のロイホみたいになった挙句すぐに潰れたのも衝撃だった。

お味はいかがでしょうか?:ぁゃιぃ(*゚ー゚)NEWS 2nd (via syuta)

作者の主題からは逸れるけど。こうして良い店はどんどん消えてゆく。利益追求主義は消費活動の質をどんどんどん悪化させ、人の心を貧しくしてきた。寂しい。

(via no-item-retrieved)